2022年10月28日
ご親族さまの家を整理をしたいが、不用品とご遺品の違いが分からず、何をどう進めてよいかお悩みではありませんか?
また、いつかお片付けをしなくてはと思いつつ、ズルズルと空き家になってしまっていませんか?
このような状況で早く整理しなくてはと焦るあなたは、ご依頼した業者に騙されてしまう危険にさらされています。
そこで、あなたが損をすることなく『整理』する方法をこれから話していきますので是非ご参考いただければ幸いと思います。
コンテンツ
1)実は危険なご遺品の放置
あなたのお宅はマンションですか一軒家ですか。
賃貸の場合、故人さまの家賃をご親族さまがお支払い続けなければならないため、できるだけ早く『ご遺品の整理』をお始めになることになります。
しかし、同居のご親族さまがいらっしゃった場合は、継続して賃貸物件にご居住されるでしょう。
この場合、『ご遺品の整理』が遅れる要因があります。
「自分だけではなかなか着手できない。」「じっくり時間をかけて整理していきたい。」と考えてしまうでしょう。
一方、持ち家で空き家になった場合においても『ご遺品の整理』が遅れる要因があります。
「すぐに家を引き渡す必要がない」、「思い出、思い入れがある」、「じっくり時間をかけて整理していきたい」、「故人さまのご遺品を整理することに罪悪感を感じる」
ちなみに、施設にご入居したがもう数年間そのままの状態で放置されている場合も多くあります。
こちらは『生前整理』が遅れていることになります。
では、『ご遺品』を放置した場合どのような問題が発生するのでしょう。
2)ご遺品を放置することによって起こりうるリスクとは・・
各種経費の負担
居住していない家はどんどん傷んでいきます。
カビや菌を繁殖させないように定期的に家の空気を入れ替え、掃除、雑草の草刈り等の手入れが必要になります。
この場合、電気・水道が必要になることから基本料金を継続的に払い続ける方もいらっしゃいます。
また、空き家へ通う交通費、燃料費などもかかります。
さらには、放置していたことで家屋が傷み、修繕費がかかることも想定しておく必要があります。
家財の価値減少
ご遺品の買取り価格やリユースにおける価値は多くの場合、年々下がっていきます。
タイミングを見逃したことで買取りをご依頼した時にはほとんど価値がなくなっていたということになりかねません。
害虫や害獣(野獣)の被害
家具や衣類、食品への害虫発生が懸念されます。
また、野生動物のすみかとなり家が荒れていきます。
結果、悪臭や糞などご近所にご迷惑をおかけすることにもなります。
さらには、汚物の回収、家屋の修繕に多額の費用をご負担していまうことになります。
犯罪の被害
空き巣、ホームレスのすみか、若者のたまり場など犯罪被害の原因になり、しいては、不審火(火事)などが発生するとあなたが賠償責任を負うことにもなります。
倒壊の被害
長期の放置で修理を怠ると、床が抜けたり天井が落ちるなど家がどんどん朽ちていき、最悪の場合、家の倒壊が懸念されます。
固定資産税の負担
空き家を放置することで毎年固定資産税を支払うことになります。
さらに「特定空き家※」に指定されてしまうと固定資産税は6倍に跳ね上がります。
※特定空き家とは
平成27年に「空き家等対策の推進に関する特別措置法」が施行され、
空き家への対策が強化されることとなりました。
以下のように管理状態が不十分な空き家は「特定空き家」として指定されます。
・倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
3)悪徳業者に騙されない知識
金銭トラブル
ご遺品の整理において電話やメールで見積りを行い、訪問見積をやりたがらない、もしくは訪問見積をしない業者はさまざまな理由をつけて料金をつり上げたり、請求時に思わぬ追加請求をしてくる可能性もあります。
ひどい場合には3倍、5倍といった請求も過去にあります。
全体で〇〇円!など粗い見積をしてくる業者もあります。
「これとあれはお見積りに入れていなかったので、追加で請求させていただきます。」
これは不正請求ですね。
遺品整理業界でいう悪徳業者の一種です。
さらにはなんと、お見積りさえしない業者もあります。
「遺品整理の作業実績で〇〇円になります。
こちらがご請求書になります。
月末までにお支払いください」
これは高額請求ですね。
ご貴重品の盗難
ご貴金属や現金が盗まれるトラブルも多いのが実態です。
宝石類や貴重品をポケットに入れていく悪徳業者はかなり多く存在します。
故人さまの所有物をすべて把握しているご遺族さまはいないでしょう。
そのため、大切なものがなくなっても中々気づくことができないでしょう。
ただ、業者を絶えず見張るわけにもいきません。
後述する『信頼できる業者を選んで』をご参考にしてください。
ご遺品のお取り扱い
遺品整理とは名ばかりに、ご遺品をぞんざいに扱ったり、廃棄物のように扱い回収していく悪徳業者もあります。
悲しいですがこういった業者が存在するのも現実です。
プライバシーは守れていない、ご遺品への丁寧さ、故人様への尊厳、ご遺族様のご心情を考えないなど
4)なにが不用品、どれが遺品?
あなたは、この写真でどれがご遺品で、どれが不用品かお分かりでしょうか?
答えは次の章でご確認くださいね。
5)ラスティックが考える『ご遺品』とは
ご遺品として、現金・ご貴金属・通帳などのご貴重品、さらに各種証明書・想い出の品(お写真・アルバムなど)をあなたは思い浮かべませんか。
このようなモノだけがご遺品だと思ってしまっていませんか?
私たちからすると、それらは当たり前のご遺品とご遺産です。
ご遺品は、故人さまがご生前に生活で使われていたモノ全てだと
考えております。
普段使っていた筆記用具、直筆のメモ帳、食器や箸、よく着用していた服やカバン、いつも座っていた座布団や座椅子など、その部屋にあるモノ全てがご遺品です。
その大切なご遺品をゴミ袋へどんどん詰め込まれて、トラックへ投げ入れられる場面を見たらあなたはどのようなお気持ちになるでしょうか?
遺品整理はこの世で最期のお引越しと言われております。
また、最期のご葬儀とも言われております。
「旦那が亡くなり、遺品の整理がなかなか進まなかったが今回遺品整理を行ったことで心がスッキリしました。」
こちらは、お客様のお言葉ですが、ご遺品整理を始めるまではとても硬い表情でしたが、終了した時点では、笑顔が戻られとても明るい表情でお話いただきました。
故人さまとしっかりとお別れができ、お客様の心の重荷から解放され新たな一歩を踏み出すことができたのでしょう。
6)信頼できる業者を選んで
故人さまの遺されたモノを適切にしてもらえるよう、対応が親切で自分たちの要求に精いっぱい応えようとしてくれるような会社をお選びください。
では、どうやって業者をえらべばよいのでしょうか?
遺品整理のご依頼先は特殊清掃を得意とする業者
ややこしいですが特殊清掃が得意な業者をオススメします。
特殊清掃は遺品整理や不用品回収を長年実践経験し、しっかりした経験、専門知識と専門技術を保有した業者でなければ施工することはできません。
以下のように特殊清掃を実施できる必要知識及び技術は最も難易度が高くなります。
特殊清掃>遺品整理>不用品回収
無料見積をする業者
お見積は無料を基本としている会社が多いです。
ただし、無料といえどもお客様がご理解・評価できるレベルのお見積がご提示できる業者をオススメいたします。
・お見積書は明確に、細かく記載されているか
・どこからどこまでしてくれるのか
・クオリティーはどれ程高いのか
等、お客様が聞かれることも多くあることでしょう
ご契約書を取り交わす業者
ご契約書はお客様と業者間で合意事項を契約として締結したことを証明する文章です。
お客様が不利にならないためにも契約書を締結する業者をオススメします。
しかし、法務省の調べでも未だご契約書も交わさない会社は多くあるそうです。
このような場合、後で何かあっても証拠がないため、「言った言わない」
というトラブルに繋がるケースがあります。
お客様の内容に沿ったご契約書を業者の顧問弁護士に作成していただき
ご納得の上で調印しましょう。
遺品供養士のいる業者
遺品供養士とは、供養に関する知識を正しく学び、深い悲しみを抱えた方々をサポートするグリーフケアを実践し、供養を中心に遺品整理はもちろんの事、様々な分野で幅広く役立てて頂ける知識を身につけ、次世代へと繋ぐ架け橋となる資格です。
主に、葬儀社や遺品整理、特殊清掃、お寺さんなどが取得している資格です。
7)まとめ
今回、ご遺品を整理する目的やタイミングのご理解は深まりましたでしょうか?
また、ご遺品の整理での疑問点、ご確認したい事、お悩み事などございましたら、あなたがご信頼できる業者にどんなことでもまずは相談してみてください。
的確にお応えできる会社に出会えることをお祈り申し上げます。
ご遺族さまのお気持ちに寄り添い故人様を共に偲ぶ思いで相談にのっていただけると思います。
今回の記事内容、不明点や聞いてみたい・ご相談事項があれば、こちらまで。
文/松田 和久(株式会社ラスティック)