2025年10月27日
この度は、大変デリケートで緊急性の高い状況に直面されていること、心よりお見舞い申し上げます。
「ご親族が急逝し、部屋の状況がひどい」「孤独死の異臭で近隣に迷惑がかかっている」「ハエやウジが飛び交っている」
このような、通常の清掃では絶対に解決できない問題には、科学的根拠に基づいた特殊清掃の専門知識が不可欠です。感染症リスクを伴う汚染や、建材の奥に染み付いた「死臭」を根絶するためには、専門業者による確実なアプローチが求められます。
本記事は、6,000件以上の特殊な現場を経験してきた専門家であり、国際資格保有者在籍である株式会社ラスティックが、特殊清掃の費用相場、作業の全貌、そして最も重要な「失敗しない優良業者選びの絶対基準」を、あなたの不安を解消するために徹底解説します。
コンテンツ
1. 【緊急時】プロに任せるべき理由と最優先事項
ご自身やご家族が無防備な状態で現場に立ち入ることは、感染症や精神的ショックのリスクを伴うため、絶対に避けてください。時間が経過するほど、汚染は拡大し、費用も高額になります。まずはプロに連絡し、安全を確保することが最優先です。
緊急時は「救急プラン(初期除菌・初期消臭)」をご利用ください
ご遺族が「一度だけ部屋に入って貴重品を確認したい」場合や、「近隣への臭い漏れをすぐに止めたい」場合は、本格清掃の前に初期対応を依頼できます。
| 項目 | 内容 | 料金(税込) |
| 初期除菌 | 感染症リスクを低減するための徹底した除菌作業。 | 99,000円 |
| 初期消臭 | 悪臭の拡散を防ぎ、一時的に臭いを抑制する消臭作業。 | |
| 効果 | 安全な立ち入りと臭いによる近隣トラブルの予防を実現します。 |
2. 特殊清掃とは?費用相場と具体的な事例
特殊清掃とは、孤独死・事件現場、ゴミ屋敷など、通常のハウスクリーニングでは対応できない異臭、体液・血液の汚染、害虫が発生した環境を、専門的な手法で安全に原状回復させるための専門作業です。
2-1. 特殊清掃の費用相場と内訳
特殊清掃にかかる費用は、現場の汚染度や経過時間、作業規模によって大きく変動し、一般的には10万円〜90万円ほどが相場です。
| 作業内容 | 費用相場(目安) | 備考 |
| 床上の特殊清掃 | 80,000円~ | 部分的な汚染箇所の除染・清掃費用。 |
| 汚染された畳の撤去 | 1枚あたり:15,000円~ | 体液が深く浸透している場合の撤去費用。 |
| 高性能脱臭作業 | 1日あたり:30,000円~ | オゾンやヒドロキシルラジカルなど、専門機材の使用費用。 |
| 作業員の人件費 | 23,000円~33,000円/人 | 感染リスク、作業難易度に応じて変動。 |
注意:対応が遅れると費用が増加します 時間が経つほど、体液や臭気が建材(床下、壁内)に深く浸透し、清掃だけでなく解体工事(原状回復工事)が必要となり、費用が跳ね上がります。特に夏場は腐敗の進行が早く、費用が高額になるケースが珍しくありません。
2-2. 現場の状況別:具体的な作業事例
| 事例 | 間取り | 作業時間 | 作業人数 | 作業費用 | 特徴 |
| ゴミ屋敷で孤独死 | 1K | 1日(工事1ヶ月) | 6名 | 978,000円 | 大量のゴミ撤去、腐敗物処理、原状回復工事まで一貫対応。 |
| 持病による孤独死 | 1K | 4時間 | 2名 | 256,000円 | 発見が遅れたことによる異臭対応を中心に、強力な消毒・脱臭を実施。 |
| タワーマンションの孤独死 | 2LDK | 5日 | 16名 | 930,000円 | 近隣への臭い漏れ配慮を最優先。浴室クリーニング、脱臭、残置物撤去、搬出時の厳重な臭気対策を実施し、作業に日数を要した。 |
2-3. 特殊清掃と一緒に依頼すべきサービス(ワンストップ対応)
特殊清掃で「安全と臭いの除去」は完了しますが、部屋を元通りにするには以下のサービスも必要です。
- 原状回復工事(リフォーム):清掃で除去できない汚染建材(床、壁紙など)の撤去・交換。清掃から工事まで一貫して依頼できる業者を選ぶと、発注の手間や工期遅れを防げます。
- 遺品整理・供養:故人の遺品を適切に仕分け、不用品を処分し、仏壇や写真などの供養を行う。
- 不用品処分:遺品整理で発生した大量の不用品やゴミを、廃棄物処理法に基づき適切に回収・処分します。
- ハウスクリーニング:汚染物除去後に残った細かい汚れやカビを除去し、居住可能な状態に仕上げます。
3. 【法律知識】特殊清掃と原状回復の費用負担原則
特に賃貸物件の場合、特殊清掃が必要になった状況は、通常の劣化(経年劣化)ではなく、借主の責任による特別損耗と見なされ、法的な義務が発生します。
3-1. 費用負担は誰が負うのか?(民法上の原状回復義務)
特殊清掃および原状回復工事の費用は、原則として借主側(連帯保証人または法定相続人)が負う責任となります(民法第621条)。国土交通省のガイドラインでも、孤独死による汚染は「借主の善管注意義務違反」による特別損耗とされています。
| 負担順位 | 負担者 | 責任の根拠 |
| 第1位 | 連帯保証人 | 賃貸借契約に基づき、借主と同等の義務を負う。 |
| 第2位 | 法定相続人 | 連帯保証人がいない場合、特殊清掃費用は故人の「マイナスの財産(負債)」として相続の対象となる。 |
| 最終 | 物件オーナー(大家) | 相続人全員が相続放棄をしたなど、最終的に誰も負担できない場合に費用を負うことになる。 |
3-2. オーナーが知るべき「告知義務」
孤独死や事件性のある死亡が発生し、特殊清掃を伴った物件は「心理的瑕疵(かし)」に該当する場合があります。オーナー(貸主)や管理会社は、宅地建物取引業法に基づき、次の入居者に対し、過去にそのような事案があったことを正確に告げる告知義務があります。告知を怠ると、契約解除や損害賠償といった法的トラブルに発展する可能性があるため、注意が必要です。
4. 【業界の闇から身を守る】失敗しない優良業者選びの絶対基準
特殊清掃業界には残念ながら、科学的知識を持たないまま高額な請求をする悪徳業者や、貴重品の窃盗を行う違法業者も存在します。トラブルなく、確実に現場を回復させるために、以下の3つのポイントを厳守してください。
4-1. ポイント1:科学的エビデンス(根拠)を持つ国際資格の有無
多くの日本の特殊清掃関連の民間資格には、科学的エビデンス(根拠)がありません。真に高度な技術と安全性を求めるなら、国際的に認められた資格を持つ業者を選ぶことが不可欠です。
- IICRC認定の国際資格(トラウマクライムシーン)の在籍確認:世界最大級の清掃・修復業界団体IICRCの資格を持つ者は、科学的根拠に基づき、世界水準以上の特殊清掃の施工ができるエビデンス(証明)があります。
- 【極めて希少な技術力】 この資格取得者は日本に10名程度しかいません。取得者が在籍する会社は、高度な技術力の証明となり、高い安心感を提供できます。



4-2. ポイント2:臭気改善を「数値」で証明する体制があるか
「臭いが取れた」という感覚的な判断は、人によって異なります。特に賃貸物件では、後々のトラブル回避のため、科学的なデータで証明できる業者を選びましょう。
- 臭気測定器・成分測定器による数値提示:施工の前後で専門の測定器を用いて臭気レベルを計測し、その数値データを必ずお客様に提示する業者を選びます。
- メリット:ご遺族やオーナー様の安心感が得られるほか、賃貸物件の管理会社は、臭気レベルの数値を次の入居者への「説明責任」を果たすための客観的なエビデンスとして活用できます。


4-3. ポイント3:顧問弁護士と廃棄物処理法・コンプライアンスの体制強化
特殊清掃の現場は、法律が絡む複雑な作業です。法令順守(コンプライアンス)体制は、優良業者を見極める最重要ポイントです。
| 項目 | なぜ顧問弁護士が必要か | なぜ廃棄物処理許可が必要か |
| 顧問弁護士の監督 | 違法業者でない証となり、不当な追加料金や高額請求のリスクを防ぎます。また、相続問題や原状回復義務に関する複雑な交渉において、的確な法律的サポートが得られます。 | 汚染された家財や建材を、廃棄物処理法に基づき、合法的に適正処分するために不可欠です。許可を持たない業者は不法投棄のリスクがあり、依頼者もトラブルに巻き込まれる可能性があります。 |
5. 特殊清掃の全工程:死臭を根絶する科学的アプローチ
特殊清掃は、単なる「掃除」ではなく、感染リスクの除去と、臭いの元となる腐敗分子の根本的な分解を目的とした専門技術です。
5-1. 業者が行う全工程
- 感染予防のための徹底除菌:専門の防護服を着用し、除菌剤で現場全体の細菌やウイルスを徹底的に除去します。(救急プランで初期段階を実施)
- 汚染物の撤去と適正処理:血液や体液で汚染された布団やカーペットなどを、専門知識に基づいた特殊な方法で法に基づき適切に処分します。
- 汚染箇所の解体・剥離:臭いの元が深く染み込んだ床材、壁紙(クロス)を剥がし、汚染箇所を物理的に除去します。
- 特許技術「ヒドロ工法®︎」による根本消臭:独自に開発された特許技術により、臭いの分子そのものを科学的に分解し、カビや腐敗臭を根こそぎ除去することで、完全消臭を実現します。
- 家財・不用品の搬出:残された家財や不用品をすべて搬出します。
- 科学的な消臭効果の測定:臭気測定器や成分測定器を用いて、作業前と作業後の臭気レベルを数値化し、お客様へ報告します。
5-2. 依頼から引き渡しまでの流れ(4ステップ)
| 流れ | 実施内容 |
| 流れ1. 業者へ特殊清掃の依頼 | 電話またはメールで連絡。緊急時は「救急プラン」を依頼。現地調査と見積もりを依頼。 |
| 流れ2. 現地調査と正確な見積もり | 業者が現場を確認し、作業内容、必要な人員、機材、薬剤などを含めた正確な見積もりを作成。内訳を詳細に確認し契約。 |
| 流れ3. 特殊清掃の作業開始 | 防護服を着用し、除菌、汚染物処理、汚染建材の剥がし、消臭・脱臭などの工程を実施。 |
| 流れ4. 作業後の引き渡し完了 | 施工前後の数値データ(臭気測定結果)を確認。問題がなければ引き渡し手続きを行い、作業終了。 |
6. 【Q&A】特殊清掃に関する38の疑問を解消!
6-1. 費用・支払いに関する疑問
| NO. | 質問 | 回答 |
| Q1 | 特殊清掃の費用は誰が払うのですか? | 原則として、賃貸では連帯保証人または法定相続人が負担します。持ち家の場合は法定相続人が負担します。 |
| Q2 | 火災保険は特殊清掃に適用できますか? | 火災・爆発原因の場合は適用対象の可能性が高いです。孤独死の場合でも「汚損・破損」や「家主費用特約(孤独死保険)」が付帯されていれば補償されるケースがあるため、必ず保険会社にご確認ください。 |
| Q3 | 見積もり後に追加費用が発生することはありますか? | 通常、現地調査の上で見積もりを提出するため、原則追加料金は発生しません。ただし、見積もり後に解体・リフォーム範囲が拡大したり、物量が大幅に増えたりした場合は追加費用が発生する場合があります。 |
6-2. 依頼・作業に関する疑問
| NO. | 質問 | 回答 |
| Q9 | 作業中に立ち会う必要はありますか? | 必須ではありません。鍵の郵便やキーボックスなどで対応可能です。貴重品捜索時や作業前後で立ち会いを希望される場合は可能です。 |
| Q10 | 近隣に知られずに作業してもらえますか? | 社名のない車両を使用したり、引っ越し業者やハウスクリーニング業者といった服装で作業したりするなど、プライバシーに配慮した工夫を徹底します。 |
| Q11 | 遺書や貴重品の捜索もお願いできますか? | はい、可能です。現金、通帳、印鑑などの貴重品が見つかった場合はすべて保管し、お客様にお渡しします。 |
| Q12 | 作業前に私たちで何かしておくべきことはありますか? | ありません。感染症のリスクがあるため、防護服なしでの入室は絶対に避けてください。業者が入室するまで、ドアや窓は閉めたままにしておいてください。 |
| Q13 | 夜間や土日祝日の作業は可能ですか? | はい、24時間365日ご相談・ご依頼を受け付けておりますので、お客様のご都合や緊急度に合わせて柔軟に対応いたします。 |
6-3. 臭い・汚染に関する疑問
| NO. | 質問 | 回答 |
| Q17 | 死臭は本当に完全に消えますか? | はい、適切に作業すれば完全に消せます。臭いの元となる汚染建材を徹底除去し、特許技術「ヒドロ工法®」などの専門技術を用いて臭い分子を根本から分解することで実現します。 |
| Q18 | 自分で市販の消毒剤を使っても効果はありますか? | 根本的な解決にはなりません。死臭は非常に強力で、芳香剤で臭いを上塗りすると、異臭が混ざりあって状況を悪化させるリスクもあります。プロの業者へお任せください。 |
| Q22 | 死臭が近隣の部屋に漏れていないか心配です。 | 作業時には、窓やドアを密閉し、特殊な換気装置を使用して室内を陰圧に保つなど、臭い漏れ対策を徹底して行います。 |
7. まとめ:特殊清掃で後悔しないための重要キーワード
特殊清掃は、孤独死や事故現場といったデリケートかつ緊急性の高い状況で必要となる専門性の高いサービスです。もしもの時に後悔しない、安全で確実な清掃を実現するために、以下の重要キーワードを持つ優良業者を選びましょう。
| キーワード | 必須な理由(解説) |
| 救急プラン(初期対応) | 臭い漏れや感染リスクを迅速に抑制し、本格清掃の前にご遺族の安全な立ち入りを可能にする、緊急事態への初期対応力。 |
| 国際資格(トラウマクライムシーン) | 日本に10名程度しかいない極めて希少な資格であり、科学的エビデンスに基づいた世界水準以上の確実な施工を保証する技術力の証明。 |
| 臭気・成分測定によるデータ提示 | 施工前後の臭い改善を数値で証明することで、お客様の安心感と、賃貸物件における管理会社・オーナー様のトラブル回避のための客観的なエビデンスを確保する。 |
| 顧問弁護士の監督と法律順守 | 違法業者でない証となり、民法上の原状回復義務や相続問題への的確なアドバイスを提供。また、契約の適正な金額を保証するコンプライアンス体制。 |
| 特許技術「ヒドロ工法®」 | 死臭を根絶するには、この特許技術を用いた根本的な臭い分子の分解処理が不可欠であり、技術力の高さを証明する。 |
| 廃棄物処理許可 | 汚染された家財を廃棄物処理法に基づき、合法的に適正処分できるかを確認する、優良業者選びの絶対条件。 |
特殊清掃の依頼は、心身ともに大きな負担が伴います。多くの経験と確かな技術、そして全国団体の理事を3つ務める監修者が率いる株式会社ラスティックにご相談いただければ、お客様の不安を解消し、迅速かつ丁寧に現場を回復させます。
お困りの際は、いつでもご相談ください。

























