
・部屋中に広がる強烈な異臭が取れない…
・玄関から臭いが漏れている…
・隣室からの苦情が増えてきた…
・できるだけ早く現場を消臭清掃して引き渡したい…
もし、こうしたことでお困りなら、それはすぐに対処が必要なサインです。異臭や腐敗臭は時間とともに広がり、放置するほど対策が難しくなります。しかし、正しい方法であれば、根元から解決することが可能です。
孤独死現場に立ち入る前に知っておくべきこと
孤独死現場には、見た目以上に多くの危険が潜んでいます。
適切な準備や知識がなければ、健康リスクや心理的な負担を抱える可能性があるため、注意が必要です。
- 感染症リスクへの注意
体液や血液には病原菌(B型・C型肝炎ウイルス、HIVなど)が含まれることがあり、直接接触や空気中に浮遊する細菌の吸引が危険です。 - 有毒ガスの発生
腐敗が進むと、アンモニアや硫化水素といった有毒ガスが発生する場合があり、呼吸困難や意識障害の原因になる可能性があります。 - 害虫や害獣の繁殖
ハエやウジ虫が大量発生している場合があり、ご遺体の場所だけでなく周囲への感染症のリスクが高まることも。 - 建材や設備のダメージ
体液が床や壁に染み込み、腐食やカビの原因になることがあります。放置すれば修繕費用が大幅に増加する可能性も。
孤独死が発生してしまった場合の対応と当社の強み

孤独死はご遺族にとって突然の悲しみと戸惑いをもたらすだけでなく、物件所有者や管理会社にとっても大きな精神的、経済的負担となります。しかし、迅速かつ適切な対応が被害の拡大を防ぎ、再発を防止する重要なステップとなります。
1. ご遺族への寄り添い
- 心のケアとサポート
突然の悲報に戸惑い、深い悲しみの中にいるご遺族に対しては、丁寧かつ慎重に対応します。お部屋の状況や清掃内容についてわかりやすく説明し、不安を少しでも軽減できるよう努めます。 - 現場状況の説明と選択肢の提供
事前に清掃のプロセスや費用の見積もりを明確に伝えることで、心の負担を軽減します。
2. 物件所有者・管理会社への対応
- 迅速な対応とリスク評価
現場に到着後、状況を的確に把握し、腐敗の進行度や臭気の拡散範囲を評価します。感染リスクや異臭の広がりを防ぐため、迅速な対応が求められます。 - 当社独自の「ヒドロ工法®」により完全消臭を目指します。
岡山で唯一の特許技術ヒドロ工法®とは?
Q. ヒドロ工法®とは?
A. オゾンを超える効果を持ち、岡山より発信する弊社独自の消臭技術です。
特殊清掃で一番の悩みといえば、「臭いが取れない」こと。
市販の消臭剤や一般業者のオゾン脱臭では、表面のニオイしか除去できないことがほとんどです。

そこで当社が導入しているのが、
独自開発の「ヒドロ工法®」。

オゾン脱臭では対応できない浸透臭・深部臭にも対応
臭いの原因物質そのものを分解・中和して除去
医療や火災現場など、厳しい現場でも実績あり
この工法は、ただ「香りでごまかす」ものではありません。
臭いの根を断ち切る、根本消臭を可能にしたのがヒドロ工法®なのです。

特許技術「ヒドロ工法®」は、従来のオゾン技術に代わる安全で高効率な異臭除去技術であり、
以下の2つの特許を取得しています。
【特許1】建物内の異臭の除去方法
- 特許番号:第7429340号
- 発明者:延原直樹、森大輔
- 出願日:令和5年3月27日
- 登録日:令和6年1月31日
- 技術の特徴:オゾンを使用せず、ヒドロキシルラジカルを活用した異臭除去技術。人体や動植物に無害であり、作業中も安心して使用できる点が大きな特徴です。

【特許2】建物内又は乗物内の異臭の除去方法
- 特許番号:第7525770号
- 発明者:延原直樹、森大輔
- 出願日:令和5年12月8日
- 登録日:令和6年7月23日
- 技術の特徴:従来の技術にさらに改良を加え、乗物内など、より広範囲な環境に対応可能な異臭除去技術。

ヒドロキシルラジカル発生器と従来のオゾン発生器の違い
厚生労働省の定める作業環境基準値によると、オゾンの許容濃度は0.1ppm以上で人体に有害とされています。
そのため、オゾン発生器は通常、無人環境での使用が前提ですが、
ヒドロキシルラジカル発生器はその制約がなく、より幅広い状況での活用が可能です。
以下は両者の主な違いを示した比較表です。
比較項目 | ヒドロキシルラジカル発生器 | オゾン発生器 |
---|---|---|
人体への影響 | 稼働中も入室可能 | 高濃度になると有害、無人環境での使用推奨 |
動植物・食物 | 問題なし | 高濃度になると有害 |
革製品 | 問題なし | 劣化の可能性あり |
ゴム製品 | 問題なし | 劣化の可能性あり |
残留物 | 反応後に速やかに消滅 | 臭気が残る場合あり |
作業効率 | 作業時間短縮が可能 | 完全無臭化には時間がかかる |
稼働条件 | 常時稼働可能 | 無人空間での使用が基本 |
実際の効力
当協同組合では、ヒドロキシルラジカル発生器を孤独死現場や火災現場での実証実験を重ね、
その効力がオゾン発生器と同等、もしくはそれ以上であることを確認しました。
特に以下のような利点があります。
- 安全性 :稼働中でも作業員やペットが室内に滞在可能
- 短時間での効果:作業開始直後から使用可能で、作業時間を大幅に短縮
- 残留物の少なさ:反応後に有害な残留物がほとんどなく、施工後すぐに引き渡し可能
- 素材への優しさ:革やゴム製品、電子機器へのダメージが少ない
これらの特長により、ヒドロキシルラジカル発生器はオゾン発生器に比べ、
より実用的かつ効率的な異臭除去方法として注目されています。
この技術、あなたの”愛車”にも応用できます
この比較表を見て、「ゴムや革製品を傷めないなら、もしかして…」と気づかれた方、そうです。
この人体や素材に優しいヒドロキシルラジカルの技術は、特殊清掃のような過酷な現場だけでなく、もっと私たちの身近な空間、例えば「車の中」の消臭にも絶大な効果を発揮します。
エアコンから出るカビ臭、シートに染み付いたタバコやペットの臭い、食べ物の臭い…。
こうした日常の不快な臭いも、原因は目に見えない雑菌や有機物です。ヒドロ工法®の根本原理は、こうした身近な臭いの原因分子にも直接アタックできるのです。
もしあなたが「そういえば、自分の車の臭いも気になるな…」と感じているなら、ぜひこちらの記事もご覧ください。
》【関連記事】車の消臭・車内で嘔吐・ノロウイルス消毒・除菌 – 車の臭いを消す方法 –
ヒドロキシルラジカル (hydroxyl radical) はヒドロキシ基(水酸基)に対応するラジカルである。
いわゆる活性酸素と呼ばれる分子種のなかでは最も反応性が高く、最も酸化力が強い。糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する。しかし、その反応性の高さゆえ通常の環境下では長時間存在することはできず、生成後速やかに消滅する。
過酸化水素への紫外線の照射や、酸性条件で過酸化水素と二価の鉄化合物を触媒的に反応させる方法(フェントン反応)によって生成される。
引用元:出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ヒドロキシルラジカル
なぜ「ヒドロ工法®」が効くのか? その秘密は“ヒドロキシル分子”にあり!
私たちが導入している「ヒドロ工法®」は、消臭技術の常識を覆す、まったく新しい手法です。
その核心を担うのが、“ヒドロキシル分子(Hydroxyls)”と呼ばれる自然由来の強力な中和分子です。
Q. ヒドロキシル分子って何?
A. ヒドロキシル分子は、自然界に存在する空気中の水分が、太陽の特定の波長の紫外線と反応することで発生するものです。
本来、大気中の汚染物質を分解し、地球を「洗浄」する役割を果たしている分子でもあります。
Q. どんな効果があるの?
A. この分子は、臭気や有害ガスの“分子結合”を直接破壊し、中和する力を持っています。
たとえば、
- 硫化水素(腐敗臭)
- アンモニア(尿や汗などの臭い)
といった強烈な悪臭成分さえも分解可能。
従来の「臭いを包み込む・マスキングする」消臭方法とは根本的に異なり、
臭いの原因そのものを消し去るのがヒドロ工法®の強みです。
Q. 再発の心配があるのですが。
A. 臭いの元から分解するため、「時間が経ってまた臭ってきた」という再発リスクが極めて低いのです。
他社では取りきれなかった臭気でも、当社の技術で“根こそぎ”消臭が可能です。
室内で自然界の力を再現──ODOROX®とヒドロキシルの安全な消臭力
「強力な消臭技術」と聞くと、人体への影響や安全性を心配される方もいらっしゃいます。
ですが、当社が採用する「ヒドロ工法®」は、むしろ“自然界の仕組み”を応用した、非常に安全な方法です。
その中核を担っているのが、ODOROX®(オドロックス)という特許技術です。
Q. ヒドロキシルって、そもそも何ですか?
A. ヒドロキシル分子(Hydroxyls)は、自然界では太陽の紫外線と空気中の水分が反応することで生まれ、地球の空気を浄化する役目を果たしています。
つまり、自然の「空気清浄分子」ともいえる存在です。
ですが、このヒドロキシルは室内では自然発生できません。
そこで登場するのが、ODOROX®による人工生成技術です。
Q. どうやって安全に作っているの?
A. “ODOROX®の技術”は、太陽光の特定波長を再現し、空気中の水分と反応させることでヒドロキシル分子を発生させるものです。
その仕組みは次の通りです。
- 特許取得の光技術で、太陽光の波長を人工的に複製
- その波長を、室内空気中の湿気と反応させる
- 室内でも自然界と同レベルのヒドロキシル分子を安定的に生成
このプロセスにより、薬剤や化学物質を一切使わず、安全かつ効果的に空間を除菌・消臭できます。
Q. どれほどの効果があるの?
A. “ODOROX®”で生成されたヒドロキシル分子は、以下のような有害物質に対して高い分解力を発揮します
- 有毒ガス・揮発性有機化合物(VOC)
- バクテリア
- カビ・細菌類
人体に害を及ぼすことなく、臭いの元だけをピンポイントで分解・中和できるのが、他の消臭技術にはない圧倒的な強みです。
つまり、ヒドロ工法®は「自然が生んだ空気清浄プロセスを室内で再現した技術」。
安心・安全でありながら、他社のオゾンや薬剤では到達できない“完全消臭”が可能です。
なぜ臭いの“奥まで”消せるのか?──ODOROX®の「チャンバー構造」に秘密あり
特殊清掃で最も難しいのが、「深部に染み込んだ臭い」を消すことです。
その課題を解決するのが、ヒドロ工法®の中核を担う“ODOROX®(オドロックス)”の技術です。
今回は、ODOROX®がなぜここまで消臭力が高く、しかも安全なのか――
その「チャンバー構造」の仕組みをご紹介します。
Q. チャンバーって何ですか?
A. 「チャンバー」とは、ODOROX®本体内部にある空気の浄化&ヒドロキシル生成ユニットのこと。
ここで、空気を3段階で処理し、従来の消臭機では届かなかった範囲まで除染・消臭していきます。
Q. どんな仕組みで消臭してるの?
A. “ODOROX®の消臭メカニズム”は、3ステップ構造で成り立っています。

第1段階:本体内部で空気清浄+ヒドロキシル生成
汚染された空気がまずフィルターと紫外線の力で清浄化され、
さらにそのチャンバー内でヒドロキシル分子(自然界の空気清浄分子)が人工的に生成されます。
第2段階:ヒドロキシルが空間・物体表面を除染
生成されたヒドロキシル分子は、ODOROX®のファンによって室内へと送り出され、
空気中のバクテリアや臭気ガス、物体表面の汚染物質まで分解・中和します。
第3段階:空間で「カスケード反応」が発生!
さらに注目すべきが、「カスケード反応」。
放出されたヒドロキシル分子は空気中で次々と新たな分子へと姿を変えながら連続反応を起こし、遠く離れた場所にまで消臭効果が広がっていきます。
Q. 他の消臭機と何が違うの?
A. 一般的な紫外線技術は、「空気を装置の近くに通すことでしか効果を発揮できない」という弱点があります。
実際、多くの紫外線技術は室内の20%程度しか浄化できないというデータもあります。
しかし、ODOROX®は自然界と同じヒドロキシルを発生させ、空気中を循環しながら広範囲に浄化効果を持続させます。
つまり、「本体から離れた場所」にまで届く、部屋全体を包み込む消臭力があるのです。
だからこそ、壁や床に染み込んだ臭いにも、ヒドロ工法®は有効です。
他の方法で消せなかった臭いが、ODOROX®のチャンバーとヒドロキシルの力で根本から分解されます。
さらに当社では臭気測定器を使用し、臭いの原因を数値化(見える化)します。

鼻など体感での報告をされる企業がほとんどです。
当社では臭気測定器を使用し、臭気の特徴を分析、数値化(見える化)することでお客様にもご納得していただけるよう丁寧に対応いたします。
その消臭、本当に「消えて」いますか?

見た目がきれいになって、いい香りがすれば「もう大丈夫」と思いがち。
でもニオイには“見えない原因”が潜んでいること、ご存じですか?
Q. 芳香剤で臭いが消えた気がしたけど…
A. 一時的に臭いを“包み込んでいる”だけで、原因は残っています。
消臭スプレーや芳香剤で「ニオイが消えた」と感じるのは、ニオイの原因が消えたのではなく、香りで“ごまかして”いる状態です。
臭気の成分(腐敗物、体液、カビなど)が室内に残ったままでは、時間が経つと再び臭ってきます。

私たちラスティックでは、臭気測定器を使ってニオイの強さを数値化。
「どれくらい臭いが残っているのか」「どのエリアが強いのか」など、目に見えない情報を“見える化”します。
他の業者の施工では「取り切れなかった臭い」、「気温が上がり戻ってきた臭い」の消臭の”やり直し”のご相談にも対応いたしております。
実際、そのような問い合わせが多く、弊社としても実績を積んでおりますのでお気軽にご相談ください。単なる清掃ではなく、最初から消臭技術の実績を持った業者へご相談することを強くオススメいたします。
「いい香り」は危険信号のサインかも?
「臭いが消えた=原因が消えた」ではありません。
“本当の消臭”は、原因そのものを分解・中和することなのです。
Q. 消臭したのに、時間が経ってまた臭いが…
A. 臭気の根本(体液や腐敗物)が分解されていなければ、再発します。
なぜ「戻ってくる臭い」があるのか?
「消臭作業は終わったはずなのに、なんだかまた臭ってきた…」
そんな経験、ありませんか?それには明確な理由があります。
多くの消臭方法は「空気中のニオイ分子」だけを対象にしており、
臭いの発生源=根本原因には届いていないことがほとんどです。
たとえば孤独死の現場や、長期間放置された室内では、

- 床材にしみ込んだ体液
- 壁の内部にこびりついた腐敗臭
- カビや雑菌が繁殖した下地材
などが、時間差で再び臭気を放ちます。
私たちラスティックは、原因物質の分解・除去を徹底的に行います。
消臭剤を「撒くだけ」の作業ではなく、どこから臭っているのかを見極めて処理することが重要です。
消したつもりが「再発」するのは、原因が生きているから
オゾン脱臭や消臭スプレーとの違いは?
「オゾン発生器を使えば臭いは消えるんじゃないの?」
「市販の消臭スプレーで対応したけど、また臭ってきた…」
そんなお声、実際によく耳にします。
しかし臭気の種類や発生場所によっては、効果に限界があります。
Q. オゾン脱臭って効果ないの?
A. 臭気の種類や状況によっては、オゾンでは届かない層があります。
オゾン脱臭は確かに強力な手法ですが、
- 空気中には有効でも、
- 床下や壁の中、布製品の奥など、
- 密閉されていない空間には浸透しづらい
- 消臭までに時間がかかるという弱点があります
さらに、高濃度になると人体や動植物への悪影響が懸念され、
無人・密閉環境でしか使えないという制限も。
消えたと思っても、じわじわ戻るのは“届いていない”証拠です。
Q. 市販の消臭剤や芳香剤スプレーの効果は?
A. 一時的なマスキング効果に過ぎず、原状回復には不十分です。
よくある市販のスプレーや芳香剤は、
「臭いを包み込んでごまかす」いわば上書き型の対応。
根本原因である
- 汚染物質の残留
- 雑菌の繁殖
- 床下・壁内部への浸透
といった“臭いの芯”には全く届きません。
原因が残っている限り、必ずまた臭ってきます。
本気で臭いを「完全に消す」には、
原因物質を特定し、分子レベルで分解・中和する技術が必要です。
「消臭」「除菌」「減臭」──似ているようでまったく違う
- 同じ“ニオイ対策”でも、目的と効果はまるで違う
消臭、除菌、減臭──。
どれも「臭い」に関係する言葉ですが、実はそれぞれ役割や意味がまったく異なります。
たとえば、「減臭」はその名の通り臭いを“軽くする”ものであり、完全に取り除くことを目的としたものではありません。
市販の消臭スプレーなどに多いのがこのタイプです。表面的にニオイを感じにくくして一時的に快適にする、いわば“気休め”的な対処といえるでしょう。
一方、「除菌」は細菌や微生物を取り除くことに重点を置いています。
臭いの原因が菌の活動によって発生している場合は、除菌処理が非常に有効です。
つまり、「除菌=消臭効果がある」とは限りませんが、場合によっては消臭の前提条件になることがあります。
そして「消臭」は、臭いそのものの原因物質を分解・中和・除去する行為を指します。消臭剤や消臭装置の性能はピンキリであり、「完全に臭いを取り除く」ものと、「感じにくくする」だけのものが混在しています。この違いを知らないと、「消臭したのに臭いが残っている」といったトラブルにつながりやすくなります。
- 減臭はニオイを薄くするだけ。消臭ではない
一般の方が「消臭した」と思い込んでいる作業の多くは、実際には「減臭」です。
たとえばスプレーで臭いを軽減したり、芳香剤でニオイをごまかしたり──それらは原因を取り除いているわけではありません。
臭いを“包み隠している”だけで、再び表に出てくる可能性を含んでいます。
特殊清掃の現場では、この“誤解された消臭”のリカバリー依頼が多く寄せられます。
「以前、別の業者が消臭したが、数日後にまた臭い出してきた」といったケースです。
これは、臭いの原因そのものを取り除いていなかったために起きた、典型的な「減臭の限界」といえるでしょう。
- 除菌と消臭の関係は?菌が臭いを生むこともある
実は、臭いの原因には「菌」が関係していることも少なくありません。
例えば体液や排泄物が残されたままだと、そこに繁殖した細菌や微生物が腐敗・分解を進め、独特な悪臭を発生させます。この場合、消臭だけでなく「徹底的な除菌(除染)」が必要不可欠です。
除菌作業をおろそかにした場合、たとえ一時的に臭いが収まっても、時間の経過とともに菌が再び活動し、悪臭が再発します。
つまり、「消臭」と「除菌」は、相互に関係し合いながら、現場の状況に応じてバランスよく行う必要があるのです。
消臭スプレーで臭いが取れたと思っていませんか?
- 香りでごまかす「マスキング」の落とし穴
ホームセンターやドラッグストアには、さまざまな「消臭スプレー」が並んでいます。
ペットの臭いや、トイレ、靴、部屋の臭い対策──いずれも一見便利で、手軽に使える印象を受けます。
しかし、こうしたスプレーの多くが行っているのは、「臭いの元を断つ」ことではありません。
芳香剤で臭いを“上書き”する「マスキング効果」を使い、鼻が臭いを感じにくくしているだけです。
言い換えれば、“臭いの存在を一時的に忘れさせている”にすぎないのです。
たとえば、腐敗した食材の臭いがするゴミ箱にレモンの香りを吹きかけるようなもの。
表面的には爽やかになった気がしますが、ゴミ箱の中身が変わっていなければ、時間が経てば臭いは必ず再び現れます。これが「マスキング」の限界です。
- ニオイの“根”を断たなければ再発する
臭いには「原因物質」があります。汗、皮脂、カビ、雑菌、腐敗したタンパク質──。
どんなニオイにも、必ず“元”が存在しています。
つまり、原因物質そのものを分解・除去しなければ、ニオイは必ず戻ってくるのです。
たとえば孤独死現場では、体液や排泄物、腐敗臭などが染み込んだ床材や壁紙が、臭いの原因となります。これらを取り除かずにスプレーだけで対処しようとすれば、臭いが一時的に減っても、すぐに再発します。
見えない場所に原因が残っていれば、たとえ消えたように見えても、
「臭いの再発」は確実に起きる──。
これが、特殊清掃業者として数多くの現場を経験してきた私たちが日々感じる現実です。
- 市販の消臭剤が効かない「理由」
市販の消臭スプレーや消臭剤が効かない、または一時的にしか効かない理由は、次の3つに集約されます。
- 臭いの原因物質を分解できない成分が多い
- 広範囲の汚染や染み込みに対応できない
- 持続力がなく、時間とともに効果が切れる
また、メーカーによっては「消臭効果99%!」などとうたっていても、
それは実験室での限定的な条件下での数値であり、実際の現場(特に腐敗臭などの重度の臭気)では通用しないことが多々あります。
現実の現場では、目に見えない細菌や有機物が複雑に絡み合い、床材やコンクリートの奥深くまで入り込んでいるケースが珍しくありません。
そのような状況で“スプレー1本”で解決できるはずがないのです。
- 見せかけの「消臭」に注意を
消臭スプレーのCMやパッケージを見て、「これで部屋の臭いが消える」と信じたくなる気持ちはよく分かります。
しかし、それは一種の“見せかけ”です。
私たちはこれまでにも、「業者に消臭を頼んだのに、数週間後に臭いが戻ってきた」という相談を多数受けてきました。
原因を探ると、多くのケースで「マスキングだけ」「表面清掃のみ」といった、“中途半端な消臭”しか行われていないことが判明します。
だからこそ、「一時的に臭いが消えた」ではなく、「原因が取り除かれた」ことを確認することが、安心につながります。
作業が終わり、臭いを確認したその場では減った臭いや洗剤のいい匂いで騙され、納得し完了のサイン。
支払い後、臭いが戻って泣く泣く他の業者へ相談…何て事にならないためにも、最初から技術のある業者選びは必須です。
【料金で選ぶと後悔する】特殊清掃の見積相場と“本当の価値”|特許技術ヒドロ工法®が他社と決定的に違う理由
特殊清掃の料金だけで業者を選んでいませんか?
「消臭したのに臭いが戻る」失敗例が後を絶ちません。特許技術「ヒドロ工法®」がなぜ他社のオゾン脱臭より高くても選ばれるのか、その圧倒的な価値と理由を徹底解説します。
なぜ「料金の安さ」で特殊清掃業者を選ぶと“100%”後悔するのか?
大切なご家族を亡くされた直後、あるいは所有する物件で悲しい出来事が起きてしまった時、精神的にも時間的にも追い詰められる中で、このように検索されるお気持ちは痛いほど分かります。少しでも費用を抑えたい、相場を知りたい、そう考えるのは当然のことです。
しかし、私たちは特殊清掃のプロとして、敢えて厳しい現実をお伝えしなければなりません。
もし、あなたが「料金の安さ」だけを判断基準にして業者を選んでしまった場合、その先にはほぼ間違いなく「後悔」が待っています。
「作業が終わったはずなのに、夏になったら臭いが戻ってきた…」
「次の入居者からクレームが入り、結局やり直しで倍以上の費用がかかった」
「壁紙を張り替えたのに、壁の中からイヤな臭いが染み出してくる」
これらは、私たちが実際に「他社様のやり直し案件」としてご相談を受ける、あまりにも多い悲しい実例です。なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
答えはシンプルです。特殊清掃という作業は、「目に見える汚れを掃除する」だけではないからです。その本質は、「目に見えない臭いの根源を、分子レベルで完全に消滅させる」という、極めて高度な科学的アプローチが求められる専門技術なのです。
この記事では、特殊清掃の費用がどのように決まるのか、そして、なぜ当社の特許技術「ヒドロ工法®」が、たとえ他社より高額に見えたとしても、最終的にあなたの資産と心の平穏を守る「最もコストパフォーマンスの高い選択」となるのか、その全ての理由を包み隠さずお話しします。
特殊清掃の料金は何で決まる?費用の内訳と“見えないコスト”の罠
まず、特殊清掃の一般的な費用内訳を見てみましょう。多くの業者が提示する見積もりには、主に以下の項目が含まれています。
- 人件費:作業員の人数と作業時間
- 薬剤費:使用する除菌剤や消臭剤の費用
- 機材費:オゾン発生器などの特殊機材の使用料
- 廃棄物処理費:汚染された家財や建材の処分費用
- リフォーム費:壁紙や床材の張り替えなどが必要な場合
- 諸経費:交通費や事務手数料など
一見すると、どの業者も同じように見えます。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
それは、見積書には決して記載されない「技術力」という名の“見えないコスト”です。
安い見積もりのカラクリ:「減臭」でごまかす業者たち
なぜ、業者によって料金に大きな差が生まれるのでしょうか?
安い見積もりを提示する業者の多くは、工程や技術を簡略化することでコストを削減しています。
- 「とりあえず消臭」の罠: 最も安価な手法は、強力な芳香剤やマスキング剤で悪臭を“上書き”することです。作業直後は良い香りがするため、一見問題が解決したように感じます。しかし、臭いの原因物質は壁や床の奥に手つかずのまま。数週間後、数ヶ月後、気温や湿度が上がると同時に、隠されていた臭気が再び姿を現します。これは「消臭」ではなく、ただの「減臭」または「隠蔽」にすぎません。
- 「オゾン脱臭だけ」の限界: オゾン発生器は多くの特殊清掃業者が使用する一般的な機材ですが、その効果には限界があります。オゾンは気体ですが、比重が空気より重いため、空間の上部や、壁・床の「内部」にまで浸透しきれません。また、高濃度では人体に有害であり、ゴムや革製品を劣化させる副作用もあります。つまり、「オゾンを〇時間稼働させました」という作業報告だけでは、臭いの根源が除去された保証にはならないのです。
- 「表面的な清掃」のリスク: 見た目を綺麗にすることは、プロでなくとも可能です。しかし、体液や血液は見た目以上に深く、広く建材に浸透しています。フローリングの継ぎ目、壁紙の下の石膏ボード、コンクリートのわずかな隙間。これらの「見えない汚染」を無視して表面だけを清掃しても、残存した有機物をエサに細菌が繁殖し、いずれ強烈な腐敗臭となって再発します。
これらの業者は、あなたの「費用を抑えたい」という気持ちにつけ込み、「安かろう悪かろう」のサービスを提供します。そして、問題が再発した時には「保証対象外です」と責任を逃れるケースも少なくありません。
結局、やり直しのために別の専門業者に依頼することになり、当初の見積もりよりも遥かに高額な出費と、計り知れない精神的ストレスを抱えることになるのです。
【比較】ヒドロ工法® vs 従来工法|なぜ私たちは「完全消臭」に自信があるのか?
では、当社の「ヒドロ工法®」は、従来の特殊清掃と何が、そして、どのように違うのでしょうか。それは、臭いに対するアプローチが根本から異なるからです。
「ごまかす」「隠す」のではなく、「分解して、消滅させる」。
それを、人体と建物に安全な方法で、しかも隅々まで行き渡らせる。
そのために、私たちは科学的根拠に基づいた特許技術を導入しているのです。
比較①:消臭のメカニズム【分子レベルでの分解 vs 表面的な中和】
比較項目 | ヒドロ工法®(ヒドロキシルラジカル) | 従来のオゾン脱臭 |
作用原理 | 臭い原因物質の分子結合を直接破壊し、水や二酸化炭素など無害な物質に「分解・消滅」させる。 | 臭い物質と反応し、別の物質に「酸化・変化」させる。 |
浸透力 | 自然界の気体分子と同様に、空間の隅々まで能動的に拡散。壁や床の内部、布製品の繊維の奥まで浸透する「カスケード反応」を起こす。 | 比重が重く、拡散力が弱い。壁や床の内部など、オゾンが直接触れられない場所には効果が限定的。 |
根本原因へのアプローチ | 臭いの発生源そのものを分解するため、再発リスクが極めて低い。まさに「根を断つ」消臭。 | 表面や空気中の臭いには有効だが、深部に染み込んだ発生源が残ると、時間経過で臭いが再発する可能性がある。 |
一言でいうと:
オゾン脱臭が「部屋の床にこぼれたジュースを、雑巾で拭き取る」作業だとすれば、ヒドロ工法®は「床材の奥深くに染み込んでしまったシミを、特殊な溶剤で根こそぎ分解し、蒸発させる」ようなものです。見た目は同じように綺麗になっても、その“根絶やし”のレベルが全く違うのです。
比較②:安全性と作業効率【有人環境OK vs 無人環境が必須】
比較項目 | ヒドロ工法®(ヒドロキシルラジカル) | 従来のオゾン脱臭 |
人体への安全性 | 自然界に存在する分子を利用するため、人体に無害。作業員が在室したまま、他の作業と並行して24時間稼働が可能。 | 高濃度では人体に有害(喉の痛み、頭痛など)。厚生労働省の基準値(0.1ppm)があり、原則、無人環境での使用が必須。 |
素材への影響 | 革製品、ゴム製品、電子機器など、デリケートな素材を傷める心配がない。 | ゴムや一部のプラスチック、金属を酸化させ、劣化させるリスクがある。 |
作業時間 | 他の清掃作業と同時に消臭を進められるため、全体の作業時間を大幅に短縮可能。施工後、すぐに引き渡しができる。 | オゾン散布→換気(数時間〜数日)というサイクルが必要で、全体の工期が長くなる傾向がある。オゾン臭が残ることも。 |
一言でいうと:
ヒドロ工法®は、安全性が確保されているからこそ、無駄なく、効率的に、そして徹底的に処置ができます。
一方、従来のオゾン脱臭は、「強力な燻煙殺虫剤を焚く」のに似ています。効果はありますが、その間は誰も中に入れず、作業は完全にストップ。さらに、家具や建材への副作用も心配しなければなりません。
「見えない価値」を証明する、私たちの“3つの約束”
私たちは、決して「安い」とは言いません。なぜなら、私たちの提供する価値が、安価なサービスとは全く異次元のものであると自負しているからです。その自信は、以下の3つの約束に集約されます。
約束1:科学的根拠(特許)と国際資格に基づいた「技術力」の約束
私たちのヒドロ工法®は、その有効性と新規性が認められた特許技術です。さらに、作業を行うスタッフは海外の高度な専門知識を証明する国際資格(Trauma and Crime Scene Technician)を保有しています。これは、経験や勘だけに頼るのではなく、世界基準の科学的アプローチで問題解決にあたるという私たちの姿勢の証明です。
約束2:「臭気センサー」による完全な“見える化”の約束
「臭いが消えました」と、人間の鼻を頼りに報告するのはプロの仕事ではありません。私たちは、専用の臭気センサーを用いて、作業前と作業後の臭気レベルを数値で測定します。これにより、「なんとなく臭いが消えた気がする」という曖昧な状態ではなく、「臭いの原因物質が、測定限界値を下回るまで除去された」という客観的な事実をもって、作業完了とします。この“見える化”こそが、私たちの品質保証であり、あなたの不安を完全に取り除くための誠意です。
約束3:「再発させない」ための徹底的な原因究明の約束
私たちは、ただ消臭機を回すだけではありません。臭いの原因がどこに、どれだけ深く潜んでいるのかを徹底的に調査します。必要であれば、床材や壁紙を一部解体し、その下にある下地やコンクリートの状態まで確認します。そして、汚染された建材の撤去と、ヒドロ工法®による化学的分解を組み合わせることで、物理的にも化学的にも、臭いの根源を文字通り「ゼロ」にすることを目指します。
結論:あなたが支払うのは「安心」という名の未来への投資
特殊清掃の料金は、決して安いものではありません。だからこそ、その一円たりとも無駄にしてほしくないのです。
目先の数万円を惜しんで安価な業者に依頼することは、「再発のリスク」「資産価値の低下リスク」「精神的ストレスの増大リスク」という、時限爆弾を抱え込むようなものです。
私たちが提供する「ヒドロ工法®」は、単なる清掃サービスではありません。
それは、特許技術に裏付けられた科学的なアプローチで、あなたの物件と心の平穏を取り戻し、二度と臭いの問題で悩むことのない「安心な未来」を手に入れるための、最も確実な投資です。
もし、あなたが「もう二度と失敗したくない」「根本的な解決を望んでいる」と本気でお考えなら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。なぜ私たちがここまで自信を持っているのか、その理由のすべてを、あなたの現場で証明させていただきます。
【現場事例】浴室での孤独死と残された痕跡──ヒドロ工法®で“見えない臭い”に挑む
「共用部まで臭いが漏れているようで……一度、見に来てもらえませんか?」
そうご相談くださったのは、岡山県内のアパートを所有するオーナー様と、その物件を管理している不動産管理会社様でした。
現場は、築年数の経ったアパートの一室。1Kタイプの間取りで、数日前に孤独死が発見され、警察による現場確認とご遺体の搬出まではすでに完了していました。
「臭いが強く、このままではとても貸し出せない」と、清掃と消臭の専門対応が必要と判断され、弊社にご連絡をいただいたという経緯です。
孤独死は、誰にも看取られずに亡くなられるという非常につらい現実です。しかしそれと同時に、その痕跡を適切に処理しなければ、残された空間にも深刻な影響が出てしまいます。
想像を超える現場状況──浴室と玄関、ふたつの“痕跡”
現地入りした私たちがまず直面したのは、強烈な臭気でした。
空気のよどみ、独特の腐敗臭、そして重たい空間圧。現場は浴室での孤独死でした。
ご遺体はすでに搬出されていましたが、浴室内には体液の痕跡が明確に残っており、タイルの目地にまで液体が染み込んでいる様子が見て取れました。
さらに浴室の外にも体液の痕跡があり、フローリングの解体も必要となる現場でした。
臭いの種類も一つではありません。
・腐敗臭
・糞便臭
・体液の分解臭
・湿気を含んだ建材のカビ臭
これらが入り混じった複雑な臭気は、通常の清掃業者やオゾン脱臭だけでは到底対応しきれません。
通常の対応では「意味がない」──求められるのは、“完全消臭”
多くの方が、「においはスプレーやオゾンでなんとかなる」と誤解されています。
しかし、孤独死現場では、臭気成分が壁や床だけでなく、天井裏、配管まわり、エアコンの内部にまで侵入していることがあるのです。
こうした空間において、“見た目がきれい”というだけの作業では再発臭のリスクは非常に高くなります。
いったん貸し出したあとに再び臭いが上がってきて、トラブルやクレームに発展する──そうした事例は全国で後を絶ちません。
この現場でも、オーナー様と管理会社様の間で「次の入居者に貸せる状態まで、完璧に戻せるのか?」という点が強く懸念されていました。
私たちが提案したのは、ヒドロ工法®による完全消臭と必要な解体・撤去の実施でした。
特殊清掃のプロとしての覚悟──現場対応スタート
私たち株式会社ラスティックは、岡山県内で唯一、国際資格(Trauma and Crime Scene Technician)を有し、海外の高度な消臭技術を現場で実践している特殊清掃専門企業です。
本件でも、ただの清掃や臭気マスキングではなく、「においの根を断つこと」を目的とした対応を行いました。
まずは、すべての家財を撤去。感染症リスクを考慮し、特に浴室周辺の物品やカーペット、玄関マット類は厳重な二重密封のうえで運び出します。
次に、体液や糞便のある箇所を慎重に確認しながら、汚染部位の局所清掃を実施します。
なぜ慎重になるのか。それは救急や警察、ハエやウジなど、現場のどこを触りどれぐらいの範囲を拡大させているか不明なためです。
ヒドロ工法®の並行処理と、クロス・フローリングの徹底対応
専用薬剤での初期除菌とヒドロ工法®の併用開始
汚染箇所の表面汚れを除去したあと、まずは体液や糞便が確認された範囲を中心に、専用の薬剤を用いて除菌・消臭処理を行いました。
薬剤は臭気の発生源となる有機物の残留や雑菌の繁殖を防ぐため、浴室の隅や床の継ぎ目などにもまんべんなく処理しています。
この時点から、ヒドロキシルラジカル発生器による消臭作業も同時にスタート。
使用するヒドロキシルラジカル発生器は、作業員が室内に立ち入った状態でも安全に稼働できるため、他の作業と“同時並行”で進行できるのが大きな強みです。
これにより、ただ清掃をしていくだけではなく、常に消臭環境を構築しながら作業を進められるという、極めて効率的かつ実用的な体制を整えることができました。
室内に充満した微細な臭気分子は、ヒドロキシルラジカルの働きで空気中から分解されていき、視覚には見えない形で着実に室内環境が改善されていきます。
壁紙(クロス)の剥がし作業と下地の確認
空間の消臭が進む中で、壁面の処理にも着手しました。
今回の物件では、体液の付着が直接的に確認されたのは床面でしたが、湿気や空気の流れによって、臭気が壁材の内部まで染み込んでいるケースも珍しくありません。
そのため、臭気の強く残っていた浴室前の壁だけでなく、お部屋の全てのクロスを剥がす処置を実施しました。
剥がしてみると、下地材には目に見える汚れは少なかったものの、特有のこもった臭いが感じられ、壁材の内側にまで臭気が浸透していた可能性が高いことがわかりました。
このように、表面に異常が見られなくても、実際には臭気が深く入り込んでいるというのが孤独死現場の怖さのひとつです。
クロスの撤去によって、消臭剤やヒドロキシルラジカルの効果も下地に直接届くようになり、空間全体のリフレッシュがさらに進んでいきます。
床面の調査とフローリングの一部解体へ
続いて、最も臭気が強く残っていた床の処置に入ります。
浴室前から玄関へと続く導線上では、糞の固着や体液の滲出があったため、ただ清掃するだけではなく、床材そのものの状態を確認しながらの対応が必要となりました。
まずはフローリングの目地に沿って、部分的に解体作業を実施。
表面の材を取り外すと、その下には体液が浸透して変色した合板が確認され、臭気の元がしっかりと床下にまで及んでいることが判明しました。
このような状態では、いくら表面を洗浄しても、しばらくすれば臭いが再発するリスクが非常に高くなります。
そこで、染み込みの程度を見極めつつ、必要な範囲で床材の下地ごと撤去。
撤去された床材は、すぐに密閉袋で封入・搬出し、作業空間内での二次汚染を防ぎます。
同時に、ヒドロキシル発生器はそのまま稼働し続け、空間内の臭気分子を常に分解し続けている状態をキープしました。
このように、物理的な解体処置と化学的な消臭処置を同時に行うことで、臭気の“根っこ”を徹底的に除去する体制が整います。
臭気センサーによる最終チェックと現場確認で“見えない不安”をゼロに
臭気センサーによる「数値での証明」
作業が完了し、空間の清掃・除菌・消臭が一通り終わった段階で、私たちは臭気センサーによる最終チェックを行います。
これは単なる“鼻の感覚”や“勘”ではなく、数値で臭気の残存レベルを可視化するための専用機器です。
特殊清掃の現場では、どれだけ念入りに作業しても、最終的な臭いの判定が人間の主観に頼るだけでは、お客様にとっては不安が残ります。
「本当に臭いは取れているのか?」「あとから再発しないか?」という疑念は、プロの言葉だけでは完全には拭いきれません。
私たちはその“見えない不安”を取り除くために、臭気センサーによる客観的な測定結果を活用しています。
数値で判断できるからこそ、どの部屋に臭気が残っているか、どこを重点的に再処理すべきかといった、最終的な調整まで可能になります。
また、こうした測定は、他社ではほとんど導入されていない工程です。
多くの業者は、あくまでも「臭いがしないように感じる」かどうかだけで判断しており、目に見える指標が残らないまま作業を終了してしまうケースが多いのです。
再発を防ぐために必要な「見えない臭い」の処理
臭気には、人間の嗅覚では感じにくい段階があるにもかかわらず、時間が経つにつれて再び強く感じられる”戻り臭”や“残留臭”という性質があります。
とくに体液や糞便由来の有機臭は、わずかな残留でも、湿気や温度の変化によって再び空気中に拡散することがあります。
だからこそ、私たちは作業完了時点の臭気数値をしっかりと確認し、通常生活において問題のないレベルに到達しているかを必ずチェックします。
必要があれば、ヒドロキシル発生器をそのまま延長稼働し、さらなる除去を加えることもあります。
“ここで終わり”ではなく、“納得のいくまで改善し続ける”という柔軟な対応こそ、当社が掲げるプロ意識の表れです。
管理会社とオーナー様による現場最終確認
臭気センサーの測定結果に加え、現場では管理会社のご担当者様と、オーナー様による臭気の最終確認も実施。
このとき、清掃作業後の現場に直接立ち会っていただくことで、「たしかに臭いがしない」「これなら次の入居者にも安心して案内できる」という実感を持っていただけます。
数値と実感、この2つの要素を揃えることで、ようやく本当の意味での「完全消臭」が実現します。
当社では、この最終チェックの工程こそが、もっとも重要であると位置づけています。
「作業を終えました」だけで帰るのではなく、「お客様に安心していただく」までが、私たちの仕事なのです。
孤独死が増加する背景|なぜ問題が拡大しているのか?
孤独死は現代の日本社会において大きな課題となっています。
その背景には以下のような複雑な要因があります。
- 高齢化の加速
日本は世界で最も高齢化が進んでいる国の一つであり、総務省の「2024年敬老の日にちなんだ統計」では、65歳以上の高齢者人口は全体の29.3%(約3,625万人)とされています。
※一般的に30%を超えるのは今後数年以内と予測されているが、現時点では29.3%に留まる。 - 単身世帯の増加
総務省のデータによれば、特に50代から60代の男性単身世帯が増加中で、これは孤立のリスクをさらに押し上げる要因となっています。 - 地域コミュニティの希薄化
都市部を中心に隣人との交流が減少し、異変に気づかれにくい環境が広がっています。 - セルフネグレクトの増加
精神的な孤立や経済的困難が原因で、自らの生活管理が困難になるケースも増えています。これが孤独死の大きな要因の一つです。
これらの背景が絡み合い、孤独死という現象を加速させています。

いわゆる「ゴミ屋敷」という状況は
セルフネグレクトの傾向が多い人に見受けられます。
セルフネグレクトとは?
具体的には、以下のような行動や状態が見られることがあります。
- 身体的なケアの放棄
入浴や着替え、食事の準備が困難になり、極端な場合には栄養失調や脱水症状に陥ることも。 - 衛生状態の悪化
ゴミや不要なものが溜まり、室内が悪臭や害虫でいっぱいになることがあります。 - 社会的孤立
人間関係の断絶や連絡の拒否が見られる場合もあり、孤独死のリスクを高める要因となります。 - 経済的困窮
支払いの滞納や生活費の不足により、ますます困窮することも。
以上の状態が続くと、孤独死のリスクが高まるだけでなく、周囲への影響も大きくなります。
孤独死・自殺のリスクが高まる環境と季節とは

孤独死や自殺は、発生しやすい場所や季節に一定の傾向があります。これらの傾向を理解することで、周囲の人々が気づきやすくなり、大切な命を守る一助となります。
1. 単身世帯が集まる集合住宅
- 特徴:ワンルームマンションやアパートなど、近隣住民との接点が少なくなりやすい環境
- リスク要因:孤立感、周囲との交流不足、安否確認の難しさ
2. 地方や郊外の一戸建て
- 特徴:長年家族と暮らしていた方が独り暮らしになることが多い環境
- リスク要因:地域との関係の希薄化、体調不良時の助けの遅れ
3. 夏や冬の極端な気温の時期
- 特徴:体への負担が大きく、持病が悪化しやすい環境
- リスク要因:熱中症、低体温症、持病の悪化
孤独死や自殺は、環境や季節の影響も大きいため、周囲の小さな変化に注意を払うことが大切です。
また、家族や周囲の人々とのつながりを保つことが、未然防止につながる重要な要素です。
孤独死が発生しやすい兆候。あなたは大丈夫?
孤独死は突然起こるものではなく、多くの場合、徐々に進行する兆候が見られます。
以下は、孤独死のリスクが高まる典型的な兆候であり、周囲の人々や物件所有者、近隣住民が気づきやすいポイントでもあります。
もしこれらのサインに気づいたら、早めの対応が重要です。
兆候 | 具体的なサイン | 気づく人 |
生活習慣の乱れ | 食事を取らない、服を着替えない、入浴しないなど セルフケアが困難に | 近隣住民、家族 |
部屋の荒廃 | ゴミや不要なものが積み重なり、衛生状態が悪化 | 物件所有者、訪問者 |
対人関係の断絶 | 電話や訪問に応答しなくなる、SNSの更新が途絶える | 友人、家族、同僚 |
社会的孤立 | 趣味や仕事、地域活動から遠ざかりがち | 地域コミュニティ、 趣味仲間 |
経済的困窮 | 支払いの滞納、金銭的な問題が顕著になる | 管理会社、大家 |
異臭や騒音 | 部屋から異常な臭いや音がする | 隣人、建物の管理人 |
郵便物の滞留 | ポストに郵便物や広告が溜まったまま | 郵便配達員、管理人 |
これらの兆候が見られる場合、早期の対応が孤独死を防ぐ重要なステップです。
特に、一人暮らしの高齢者や孤立しがちな方がいる場合、周囲の気配りが大きな力になります。
防止策:孤独死を未然に防ぐためにできること
孤独死を未然に防ぐには、ただ「気づく」だけでなく、その後の「アクション」が欠かせません。
周囲の人たちができる具体的な取り組みを押さえておきましょう。
日常のわずかな変化に目を向けることが、孤立のサインを早期に発見する鍵です。
例えば、いつもは挨拶を交わす隣人や入居者が急に静かになったり、郵便物が長期間放置されている場合、それは小さな異変かもしれません。
こうした兆しを見逃さず、気にかけることが大切です。
身近な人との「定期的なコミュニケーション」を心がける
孤立しがちな方に対して、電話や訪問、メッセージでコンタクトを取ることが何よりの支えになります。
話し相手になるだけで孤独感は大きく和らぎ、生活の乱れを早く察知できます。
地域の「見守りネットワーク」への参加や協力
自治会や町内会、民生委員など、地域ぐるみの支援活動に参加したり、情報を共有することで、一人暮らしの方の状態をチームでチェックできます。
孤立しがちな人をみんなで支える意識が大切です。
専門機関や行政サービスの活用を促す
健康相談や福祉サービス、緊急通報システムの案内を積極的に行い、必要な支援を受けられるよう周知することも重要です。
助けを求めやすい環境づくりが孤独死予防につながります。
孤独死予防チェックリスト(周囲の方ができることは?)
・近況を尋ねる簡単な会話を定期的に行う
・ポストや玄関の様子を注意深く観察する
・生活の変化(服装、身だしなみ、食生活など)を見逃さない
・地域の見守り活動に参加して情報共有する
・異変を感じたら専門機関へ早めに相談・連絡する
まとめ
孤独死や自殺は、現代社会が抱える深刻な問題です。特に高齢化や地域のつながりが希薄化する中で、孤立する高齢者が増加しており、発見が遅れることで特殊清掃が必要になるケースも増えています。こうした現場では、単に清掃するだけでなく、衛生面や心理的なケアも重要です。
一方で、「ヒドロ工法®」は従来のオゾン技術に代わる安全で効率的な異臭除去技術として注目されています。
弊社独自の技術の強みが、ご遺族や物件所有者様の心理的な負担を軽減し、迅速な現場復旧を可能にしています。私たちは、ヒドロ工法®技術を用いて、単なる清掃にとどまらず、安心と信頼を提供することを目指しています。
孤独死や自殺という非常にデリケートな問題に対して、単に作業を終えるだけでなく、心に寄り添い、未来の安全と安心を守る取り組みを続けてまいります。
止まってしまった時間を、再び動き出すためのお力になれれば幸いです。
お問い合わせはこちら → 株式会社ラスティック